エリアマネジメントフォーラムが開催されました。

2016/03/04

「なら・まちづくりフォーラム」の開催
■実施概要
日    時:平成28年2月28日(日)13時00分~17時30分
場  所:大和信用金庫 八木支店ビル3階
参加者数:129名
出  席 者:基調講演講師:大阪市立大学大学院 工学研究科 都市系専攻 准教授 嘉名 光市氏
先進地事例報告:一般社団法人 富田林じないまち文化トラスト 理事 桑平 麻由子氏
富田林市教育委員会 生涯学習部文化財課 森口 博正氏
NPO法人 八木まちづくりネットワーク 理事 米村様
桜井市忍阪区 森本様
NPO法人 ごせまちネットワーク・創 楠様
奈良県 県土マネジメント まちづくり推進局 地域デザイン推進課
飛鳥ニューツーリズム協議会
他 各関係者その他、まちづくりに関心のある一般、及び行政、各関連機関の方々


■事業名
地域の価値を維持・向上するためのまちづくり
~ なら・まちづくりフォーラム ~
公民連携の構築を考える


■事業報告内容

13:00~13:15 開会あいさつ、当日の説明
13:15~14:15 基調講演「公民連携のエリアマネジメント」
講師:大阪市立大学大学院 工学研究科 都市系専攻 准教授 嘉名 光市氏

①まちづくりの手法としての「エリアマネジメント」
・盛んになってきた背景=人口減・資金不足・将来に対する不安
・地域に任せることが大切=地域のことをよく知っている人が、地域のことをよくするために
「主体」となって動くことこそが肝要。行政は助言や徴税機能を担当。
・定義づけると…70年代日本にあったものを取り戻す動き。「地域共同体」が推し進めてきたものを
今は組織的に行っている。

②大阪版BID条例
BID(Buisiness Improvement District)…
中心市街地活性化のための官民協力の取り組みとして北米各都市などで実施されてきた制度。
治安維持、清掃、公的施設の管理などの行政の上乗せ的なサービスや、産業振興やマーケティ
ングなどの行政からは得られにくいサービスを独自に地域に提供するもの。

・海外BID(ミニ共同体のようなもの)は日本では向かない。行政だけにしかできないことが多く、
既存の枠組みの中では難しい→日本の各エリアの特性を踏まえた日本版BIDは進んでいく動きがある。

③各地のまちづくりを踏まえた紹介
共通することは
1)埋もれていた資源を生かしている 2)共感と自然な広がりがあること
3)地域が中心で行政と連携し協力者がある 4)よりよいまちへの総合的展望がある

・もみじ通り「元」商店街(宇都宮):通常ルートに載らない様な物件にも着目、住む中で「あればいいな」と思う店を空店舗に当込む手法
・まちなか防災空地(神戸):空地を有効活用することでまちの防災機能が高まった。
体制・特徴… 行政の決断が大きかった!
1)公園に定められているような面積要件なし 2)事業期間が短期
3)固定資産税・都市計画税が非課税(土地所有者・まちづくり協議会・神戸市の三者に協定があれば)
・生きた建築ミュージアム (大阪):建築の価値を高めた例

14:25~15:10
先進地事例紹介「富田林市・じないまちの取り組み」
講師:一般社団法人 富田林じないまち文化トラスト 理事 桑平 麻由子氏
富田林市教育委員会 生涯学習部文化財課 森口 博正氏

①行政からの支援を受け、商工業者・住民・町並み保存団体等によるネットワークで旧中心市街地の活性化と住環境整備に取り組んでいる
②来訪者や居住者を増やして地域活性化を図りながら、賑わいと落ち着きを兼ね備えた持続可能な地域社会形成を目指す。2009年 地元有志を中心に設立された「LLPまちかつ」により、古民家(空き家)の仲介を開始、古民家(空き家)の利活用が促進されてきた。

15:25~17:30 県内まちづくり団体のエリアマネジメント事業報告、及びパネルディスカッション
○パネラー 桜井市忍阪区、NPO法人 ごせまちネットワーク・創
NPO法人 八木まちづくりネットワーク、飛鳥ニューツーリズム協議会
○コーディネーター 近畿大学総合社会学部 教授 久 隆浩氏
○コメンテーター 奈良県立大学 地域創造学部 准教授 佐藤 由美氏

各まちづくり団体の事業報告を行い久氏・佐藤氏によるアドバイスを個々に受けた。
その上で、エリアマネジメントのあり方や重要なポイントをご教授いただく。


<各まちづくり団体の事業報告>
・桜井市忍阪区
①忍阪街道沿いの古民家(町家)の調査
②忍阪の景観向上 継続整備
③セミナー実施・学習会への参加


・NPO法人 ごせまちネットワーク・創
①町屋活用学習会の実施
②御所まち町屋の活用に向けた検討会・社会実験の実施
③ラジオドラマの制作と公開
④町家の魅力発表会の実施


・ NPO法人 八木まちづくりネットワーク
コミュニティスペースWaccaを拠点として各種イベントの企画・開催

①若者へのPRの勧め:若者は我々が思う以上に「町家」「古い住宅の価値」に気付いている。
次世代に繋ぐことを求めるなら恐れず発信すべき
②神山が移住・企業誘致に成功している所以:
「新旧その地に住む住民にとって大切なもの・必要なものは何かを観点とする」
旧住民(所有者)に対し→「借りてくれるか」「買ってくれるか」でなく「そこで何をしてくれる
のか」への理解を求める
新住民に対し→暮らし方を提案 ※物件紹介は付随的に
③公民の連携:「べき論」ではなく、一番効果的な立場にある人がすればよい(行政/地域)
行政が抱えてきた事業を地域にまわす(官以外の地域の住民や団体が公共的な財・
サービスの提供主体となる)=地域が自律、「新しい公共」が生まれる







「 なら・まちづくりフォーラム」交流会

実施概要
日  時:平成28年2月28日(日)17時45分~20時00分
場  所:大和信用金庫 八木支店ビル3F
参加者数:27名