[H26]NPO法人 今井まちなみ再生ネットワーク


■今回の取り組み
①空き町家活用検討委員会の開催
②空き町家調査から情報の提供(随時)
③移住者相談支援(随時)
④相続等町家の継承相談会(年2回)
⑤空き家の保全
⑥耐震診断(随時)
⑦伝統的な町家を改修する上でのハンドブックの作成
⑧まちあるきにおける空き町家紹介見学会(2回)
⑨空き町家相談会(年2回)
⑩改修事例及び伝統的な町家見学会(年2回)

■取り組み内容①

○空き町家活用検討委員会

空き町家の利活用について総合的な視点から検討する「空き町家活用検討委員会」の開催(年3回)し、地域の住民、組織、事業者、地権者の参画により個別的なケースの検討、利活用の方策や課題について、包括的に検討する。この委員会が今後、地域全体のマネジメント主体となることをめざす。
以下の事業内容に取り組む中でより実際的で、現場に即した対応ができる実施主体を目指す。
それぞれが担う役割
地域組織(自治会長)・・・・・・今井全体の総括性、統合性の観点
地権者(大家・所有者)・・・・有効活用、地域活性化
地域の住民組織(保存会)・・・・・町並み保存の視点
事業者関係(環整協等)・・・・・改修 伝統的な建物の保存や技術、継承
行政(整備事務所)・・・・・保存整備、文化財改修、補助金
専門家(不動産、建築関係者)・・・・・・改修プランの提案 専門性の発言
NPO・・・・・・空き家バンク活動における経験とユーザー支援

今井空き町家活用検討会   ※できるだけ広い分野の方々にかかわって頂く構成
 
団体 氏名
今井地区自治会 会長 阪本富一 副会長 米川憲久 
今井町町並み保存会 若林稔  大村眞司
今井町区域街並み環境整備協議会 米川憲久
不動産事業者 コンサルティング 太田隆司 米田淳
空き町家所有者 恒岡新一朗
今井町並保存整備事務所 日裏
設計士 倉本 藤本 何左 杉野
司法書士 中西泰志
奈良県建築士会橿原支部長 岡田則夫
NPO 今井まちなみ再生ネットワーク 上田琢也
NPO 今井まちなみ再生ネットワーク 安田昌弘
何を検討する会か?
現在、空き家バンクで取り組んでいる個別なケースを通じて、個々の町家の再生について検討する。各員の専門性、視点により、より具体的な方向性やプランを創出するとともに、各員における町全体を通じたエリアマネジメントの意識づくりに取り組む。
 
実施日 平成26年7月20日 平成26年9月2日 平成27年1月29日 平成27年2月7日
平成26年9月28日
平成26年10月4日
構成員: 豊田周三氏、豊田信三氏(地権者)と日裏氏(整備事務所長)、米川氏(街並み環境整備協議会事務局長・今井町自治会副会長)、豊田忠三氏夫妻(住民)上田琢也(NPO今井まちなみ再生ネットワーク) 的場氏(地権者)、希望林拓見(購入検討者)、日裏氏(整備事務所長)、米川氏(街並み環境整備協議会事務局長・今井町自治会副会長)、太田隆司、米田淳氏(不動産コンサルティング協会)安田昌弘(宅建)上田琢也(NPO今井まちなみ再生ネットワーク) 恒岡新一朗(地権者)と日裏氏(整備事務所長)、米川氏(街並み環境整備協議会事務局長・今井町自治会副会長)、大村真司氏(保存会)岡田則夫(住民)上田琢也(NPO今井まちなみ再生ネットワーク) 恒岡新一朗氏(地権者)と日裏、中川氏(整備事務所長)、米川氏(街並み環境整備協議会事務局長・今井町自治会副会長)、中西泰士氏(司法書士)藤本和宏(設計士)上田琢也(NPO今井まちなみ再生ネットワーク)
当事者 豊田周三氏、豊田信三氏(地権者) 的場氏(地権者)、希望林拓見(購入検討者) 活用課題ケースについての検討 石野博昭氏他
対象物件 豊田氏所有町家 旧トミヤパン(的場氏所有) 第35回まちあるき後の取り組み物件 第35回まちあるき紹介物件について 紹介賃貸物件
内容: 豊田町家活用(売買)について検討 旧トミヤパン(的場氏所有)の活用について検討 現在、取り組んでいる空き町家の活用ケースについての検討
情報交換 意見交換
35回まちあるき後の報告と進捗、検討、36回での申し出後の取り組みの検討、賃貸町家活用について検討
結果 課題についての整理が出来、より実現に向けて具体的に進められた 課題についての整理が出来、より実現に向けて具体的に進められた ●課題についての整理が出来、より実現に向けて具体的に進められた●進捗ケースの共通認識が出来た 課題についての整理が出来、より実現に向けて具体的に進められた
評価 当事者及び各委員がかかわることで、ケースをより具体的にすすめるものとなり、エリアマネジメントの意識づくりとなった 当事者及び各委員がかかわることで、ケースをより具体的にすすめるものとなり、エリアマネジメントの意識づくりとなった 各ケースについての意見出しにより、方向性がや課題が明確になった 賃貸と売買の物件の対応の違いが明確になった。より効果的な対応の必要性が認識された。
影響
今後
今後のフォローを継続して実施  継続中 今後のフォローを継続して実施
継続中
情報共有として今後も継続して開催することが重要である 情報共有として今後も継続して開催することが重要である。事例の研究が必要である
 

 

■取り組み内容②

○空き町家調査から情報の提供(随時)

事業実施内容: ②空き町家調査から情報の提供(随時)
概要: 現在、空き家となっている町家の概算見積もりや改修プランの具体的に構築し、ユーザーにより具体的な空き町家の情報を提供し、促進するとともに所有者に対し、はたらきかける機会とする (環整協との協力により実施する) 
結果 町家名 プラン依頼者 通り地区 内容
1 上田実氏所有町家 倉本建築ラボラトリー 中町筋 調査 プラン 概算見積もり
2 豊田氏所有町家 藤岡建築研究室 中町筋 調査 プラン 概算見積もり
3 藤根氏所有町家 倉本建築ラボラトリー 御堂筋 調査 プラン 概算見積もり
4 的場氏所有町家 ささりな建築設計事務所 大工町筋 調査
5 河合氏所有町家 コタニ建築 大工町筋 プラン 概算見積もり
6 細川氏所有町家 ささりな建築設計事務所 大工町筋 プラン 概算見積もり
7 大西氏所有町家 ささりな建築設計事務所 北町 プラン
評価 ●空き町家調査から情報の提供に取り組むことで、「空き町家紹介まちあるき」の当日資料や日常の個別案内時、見学者に対し、より具体的な情報の提供をすることができた。
すべての紹介物件において、準備ができておらず、複数の候補選択肢を作っていくためにも、継続したい。
●所有者に対しては、調査資料などの作成で連絡依頼する場合が多々あり、その後の報告ややり取りの中で、所有者の活用(売買や賃貸)に対する取り組みの変化がみられ、意識を促進していくことにつながってきているものと考える。
●協力体制については、設計士への調査依頼等の協力により、その後の「空き町家紹介まちあるき」にも参画頂き、当該町家について、個別に説明していただけるなど、具体的な取り組みができた。
影響/今後 ●本取り組みについては、今後の継続がさらなる空き町家の活用促進につながるとともに、協力ネットワークに寄与するものと思われる。
●資料についてはより様式化させ、比較検討がなされるようにしたい。
 

■取り組み内容⑦

○伝統的な町家を改修する上でのハンドブックの作成

目的 意図
伝統的な町家を改修するには、一般住宅と違い、様々な知識や価値、考え方が必要である。
今井町での居(移)住をめざし、賃貸、購入を検討するユーザーに対し、補助金、改修方法、制限、地域情報、事例などの必要な事項を網羅したガイドブックを作成、過去の取り組み、各組織との協力により作成する。
この主体的な取り組みがエリアマネジメントの意識の醸成につながるものと考える。

項目・内容
①町家の活用の取り組み
②今井町家は文化財である 伝建制度
③今井町家
④町家暮らしと地域コミュニテイについて
⑤伝統的な町家の現在性とは 耐震のこと 
⑥所有者 町家を次世代への継承
⑦町家を引き継ぐこと
⑧町家古家を買う 考えること 契約 リスク
⑨まちあるきからはじまる
⑩まちあるき後 
⑪改修のプロセス
⑫契約で考えておきたいこと プロセス
⑬所有者 境界の課題をどうするか 今井町の特殊性
⑭所有者  相続の準備
⑮所有者 購入者 家財をどうするか
⑯町家で暮らす 経験事例
⑰町家を活かした改修 事例
⑱まちづくりと町家の再生


◆過去からの活用成果表



洲脇町町家の改修により並み景観の向上